レミントンの自動散弾銃、M1100は、1963年の発売以来、同じ名前で製造販売が続けられ、世界で一番売れている散弾銃だと言われています。
ベレッタはその2年後、1965年に、自動散弾銃A300を発売しています。レミントンとは対照的に、改良のたびに名前を変え、'70年代後半にA301にモデルチェンジ。その後、A302、A303、A304とモデルを重ねていきます。
このあたりのモデルは、何でもいいから安い散弾銃がほしい、という方にお勧めです。
基本的な部品はともかく、古いモデルで、モデルチェンジも多いので、換え銃身や、ボルトオンのマウントベース、交換ストックなどの入手は難しいと思ってください。カスタマイズを楽しみたい方は、レミントンか、ベレッタでも現行の銃をお勧めします。
散弾銃の用途は、大きく分けてクレー射撃、スラッグ射撃、または狩猟ということになります。
このうち、クレー射撃の公式競技で使われる24グラム装弾では、自動銃は回転不良を起こすことがあります。
正確に言うと、ベレッタの自動銃の中でもA390や、現在も生産されているAL391は、ガスバルブが実装されていて、24グラム装弾でも作動するように設計されています。
しかし、それより前のモデルは、32グラム装弾を念頭に設計されているので、24グラムや28グラムでは、作動するかどうかはよくわからないというのが正直なところです。作動の良し悪しは散弾の重量だけでなく、銘柄、射手によっても作動の良否はわかれますし、ガスポートの調整などで軽量弾向けにチューニングすることもできます。
もしかすると、一番簡単に手に入る24グラム装弾で、問題なく作動するかもしれません。28グラム、32グラムの射撃用装弾も、あらかじめ言っておけばたいていの銃砲店で入手可能です。
ところで昨年あたりから、ベレッタの初期型自動銃のほか、フジオート、SKBの自動銃など10万円以下の自動銃が、大変よく売れています。じわじわと狩猟ブームが盛り上がっているようで、問い合わせで
「狩猟もしたいけど、射撃もしたい。狩猟はシカ、イノシシ猟と、たまにはカモやキジも撃ってみたい。なるべく安い銃で、何が良いか」というような、とても正直なお客様がいらっしゃいます。
理想は、各用途ごとに1丁でしょう。が、26インチ銃身の自動銃で、シシは撃つシカは撃つカモは落とす、猟友会の射撃でも良い線行く、という人も居るには居ます。じゃあ、その銃がいいのかというと、さにあらず、そういう人は上下二連のスキートガンを持たせても、似たような結果を残すものでしょう。とりあえず手ごろな銃を、信頼の置ける銃砲店で購入して、射撃場と猟場に行ってみてください。銃選びで大騒ぎした割に、あっという間に銃を手放してしまう人も少なからず居ますし、逆に射撃なり猟なりが楽しければ、おのずと、どんな銃がより自分に向いているかわかってくるものです。
と、言うわけで、意外とサクっと売れてしまう中古の自動銃。お問い合わせはお早めに。