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【猟友会姫路支部】
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2011/11/05

エアーライフルには「専用」スコープ!

Tweet ThisSend to Facebook | by shotamakino
当店は別サイトでエアーライフル専門店「エアーライフル野郎」を運営しております。

 イブニングで連載中の「山賊ダイアリー」の影響もあってか、おかげざまでエアーライフルに関するお問い合わせもしばしば頂戴しております。

 さて、よそ様の銃砲店のウェブサイト拝見しても、なかなかええもんがないなぁ、といつも思うのがエアーライフル用のスコープです。

 言うまでもなく、エアーライフルはほぼ静止した標的をスコープ越しに捕らえて照準をし、射撃をします。例えばカモ猟であれば、通常は30メートルから100メートル先の獲物の急所、ゴルフボールほどの大きさに命中させなければ、捕獲することはできません。

 シカやイノシシを専門に狙うハンターであれば、大口径ライフルやスラッグ弾で、50メートル先の洗面器大の的に入れば、じゅうぶん射獲可能と言われています。それに比べれば空気銃猟では1/100の命中精度を出さないと、まともな猟にならないのです。

 現在人気の高い、FXやエアアームスをはじめとしたプリチャージエアライフルは、ノーマルの状態でも50メートル5発のグルーピング(集弾)は500円玉よりも小さくなります。(正しい使い方をすれば、シャープのポンプ銃でもこれに負けないくらい集弾するのですが、それはまたの機会に紹介します)。

 銃本体の精度が十分ということは、次に凝るべきモノはスコープです。「凝る」と言っても、ただ値段の高いスコープを載せればよいというものではありません。スコープには「パララックス」というものがあるのです。

 パララックスは、日本語では視差と言われていて、ちょっと理解の難しい、でも、スコープを使いこなすためには必須の概念なのです。
 簡単に、写真で解説します。


パララックス1


 これはスコープで標的をまっすぐ狙った状態で撮った写真です。スコープで狙う時は、眼がレンズの真後ろになるように、正確に構えなくてはなりません。眼の位置がずれるとどうなるか。


パララックス2


 標的とスコープを固定したまま、眼の位置だけをほんの1センチほど左にずらして撮影した写真です。レチクル(十文字)の位置がずれています。
 
 眼の位置がレンズの中心からずれると、レチクルもずれる。スコープについては、この差をパララックスと言います。

 あらゆるスコープにはパララックスはつきもので、高級品のリューポルドだろうがツァイスだろうが、標的の距離によって、多少のパララックスはあるのです。



 ところで、スコープは設計上、もっとも多用されるであろう射程で、パララックスが最も小さくなるように設計されています。

 通常の狩猟用ライフルスコープは、100ヤード(90メートル)以遠でパララックスが小さくなるように設計されていることが多いです。これは、シカやイノシシの急所の大きさと、ライフル弾の性能を考えると、90メートル以内なら多少スコープにズレがあっても、あたる、あたらないにはほとんど影響がない…パララックス程度のズレの範囲なら、タマがあたれば獲物を昏倒させることはじゅうぶん可能である。反面、300メートルも離れると、わずかな狙いのズレが大きく影響するので、ここでギャップが出ないような設計をしているのです。

 さて、エアライフルで狩猟をする場合、射程距離はおおむね100メートル以内。最も多いのは30メートルから50メートルです。実はこの距離、装薬銃用のライフルスコープだと、設計上パララックスが発生しやすい距離なのです。自慢のエアライフルに、せっかくだから…と、高価な大口径ライフル用スコープを搭載しても、その真価を…100メートル以遠での精度を発揮できないのでは、宝の持ち腐れどころか、安価なエアライフル専用スコープよりも性能が劣っている可能性すらあるのです。

 そこでお勧めしたいのが、イギリスの銃メーカー、BSA(バーミンガムスモールアームズ)のエアライフルスコープです。

bsaairscope
BSA ”Essential” Air Rifle Scope. 3-12x44 AO

 このスコープ、対物レンズの手前にA.O. (アジャスタブル・オブジェクティブ)目盛りがついており、10ヤード(9メートル)から無限遠まで、パララックスの調整が可能なのです。
 実際、10メートルの射撃レンジで試しても、A.O.調整により、パララックスをほとんど…少なくとも目視上は、ゼロにすることができます。

 もちろんこれは実猟では十分以上の精度です。このスコープを使えば、パララックスによる狙点のズレを気にする必要はなくなります。(弾道計算や風の影響はまた別に要考慮ですが。)パララックスが出やすいスコープでも、眼とスコープの位置関係…すなわち、構え、頬付けを常に一定にすれば、狙点はずれないのですが、実際の猟場は足元も悪く、撃ち上げ、撃ち下ろしなどで、なかなか一定の構えにならないものなのです。A.O.調整の有無は実猟で「獲れる・とれない」に直結します。

 また、このスコープ、エアライフル専用設計ということで、レンズおよびボディの耐衝撃性はライフル用よりも華奢になっています。華奢といっても、金属バットで殴打するような大口径ライフルの衝撃の反復には耐えられないというだけで、通常の使用や運搬の衝撃で壊れることはありませんので、ご安心ください。

 現在、当店ではBSAのスコープは3-12倍 4-16倍など、倍率違い、レチクル違いで何種類かを在庫しております。詳しくはフォームまたはお電話でお問い合わせください。

 気になるお値段ですが、3-12倍 対物レンズ径44mmのモデルで26,000円。4-16倍 対物レンズ径40mmのモデルで16,800円です。(販売中止)お手ごろ価格ですが、100メートル以内で使う限り、装薬ライフル用のスコープを流用するよりも、確実に集弾は良くなります。

 もちろん、5万円、10万円以上のエアライフルスコープも有るには有りますが…獲物を狙った時の「精度」はBSAは十分以上。レンズの明るさは、さすがにちょっと高級品よりも劣りますが、それはあたる、あたらないとは無関係です。気兼ねなく使えると言う意味でも、BSA、オススメですよ。

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