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2013/06/24

サイド・バイ・サイド・バイ・ミロク その1

Tweet ThisSend to Facebook | by s_raptor
水平二連銃、在庫しております。

sidebyside

水平二連(サイド・バイ・サイド)というと、ちょっと古めかしいイメージがあると思います。洋犬を連れて、貴族的な鳥撃ちというか、英国紳士、もしくは華麗なる一族の印象が強いのでしょうか。実際、大手の散弾銃メーカーは、水平二連の生産をもうほとんどやめてしまっています。ベレッタくらいですか、大手メーカーのカタログに水平二連が載っているのは。ミロクも80年代まで生産していたのですが、今はやっていません。銃の機関部自体、両引きと単引きで作り分けないといけないし、それにともなってグリップ形状、さらにはチョークと先台の形状もオーダーに応えないといけないので、量産メーカーとしては、採算的にやっていられないのでしょうね。

 水平2連は、先台が小さく、また、リブもないため、構造的に軽量に作ることができます。また、リブ無しで直接銃身を視界に入れて、標的に筒先を向けることができるので、感覚的には狙いを定めやすいと言われています。

 その反面、銃自体が軽量なことに加え、銃身が肩付けよりも上に来るため、射撃の反動による銃口の跳ね上がりは大きくなります。また、先台が小さく、銃身を握って反動を抑える…最近のアメリカのクレー射撃選手に多い射撃姿勢をとれないので、2発目の射撃はどうしても遅くなります。また、何発も続けて射撃をすると、銃身が加熱し、熱が手に伝わりやすい水平二連の小さな先台(イングリッシュタイプ)は、ますます不利になります。(一応、大き目の「ビーバーテイル」という先台もあるのですが、上下二連のそれよりは保持しにくいです)。
 これだと、クレー射撃競技で、本気で枚数を稼ごうというのはちょっと難しい。数の出ない、狩猟用としてしかマーケティングしにくい。

 また、両引き・単引きというのは、引き金の仕組みのことです。
 写真右の銃、引き金が前後に並んで2つついていまして、それぞれ左右の銃身に対応しています。これを使い分けることで、たとえばカモ撃ちで、獲物がこちらに向かって飛んでくるときは、一発目はフルチョークで遠射をきかせ、二発目は近距離まで引き付けてモデで撃つ。獲物が遠ざかるときは、この逆、という風に、状況に応じた射撃が可能です。単引きは上下二連と同じで、1本の引き金が2本の銃身に対応し、1発目を左右どちらにするかは、セレクタで指定します。ちょっと実猟のときに切り替え操作をする気には、なりませんね。
 両引きなら、銃床の形状も、グリップの自由度が高いストレートタイプが主流ですし、単引きなら上下二連同様に、グリップの位置を決めやすい、ピストルグリップ(アサルトライフルのような独立グリップではなく、湾曲が大きい、という意味)が主流ですが、好みによっては反対の組み合わせもありえます。

 こういう事情もあって、水平二連は、射手の好みに応じて、大量のバリエーションを用意しなければならない。大手メーカーとしては、面白くない、やめた、やめた。というところでしょうね。
当店中古銃http://miyako-gun.com/mugtitgpr-145/#_145
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