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2011/06/28

銃床の形状について その1

Tweet ThisSend to Facebook | by shotamakino
スポーツガンガイドや銃砲年鑑を見ていると、例えばトラップ競技用の上下2連に限っても、本当に色々なメーカー、色々なモデルの銃があるものです。
 
 どの銃を選ぶか、色々な写真を見て迷うのは楽しいものですが、全部に多様な形で、見ただけでは何がなんだかわからない! と言う方もいらっしゃると思います。

 もちろん、銃の選択には、用途、予算、趣味趣向、周囲の人の評判など、色々な要素があるのですが、写真を見ただけで銃の特性がわかる部分も、多少はあるのです。今日はその見方を解説します。

 見やすくするために、物差しかなにか、直線を引ける棒状のものを用意してください。それを、銃身の真ん中において、銃床の方に線を延長します。

 その線が、銃床の高い位置にあるほど、発射した時に銃口が跳ね上がりやすく、低い位置にあれば跳ね上がりが小さいデザインなのです。
 跳ね上がりが小さいデザインの究極は、最近の軍用自動小銃では当たり前の「直銃床」です。銃身の真後ろに銃床の中心があります。
直銃床
 銃で実包を撃つと、鉛の弾は銃身の中で前向きに加速されます。もちろん、ショックは銃口と反対に向かいます。 
銃の後部は射手の肩に支えられているので、肩を後ろ向きに押す力と、銃身が上にあるなら、銃口を上向きに跳ね上げる力に分散されます。
 直銃床では、ショックは真後ろにかかるので、跳ね上がりはわずかです。反面、目の位置と銃身の高さがずれるので、競技銃を見慣れている目からすれば、不恰好な…タンジェントサイトやハイマウントの光学機器を使って狙いを定めます。

 ですが、散弾銃の使い道である、近距離で動くものを狙うためには、銃身を視界に入れたまま、的を追う方が便利です。
伝統的な曲銃床デザインでは、銃床が下方に曲がっているため、床尾を肩に当て、銃床上部を頬に当てた状態で、銃身を透かすようにして、狙いを定めることになります。

銃床形状

 写真一番上は、オーソドックスな形の上下二連です。銃身の上側に視線を合わせて狙うため、銃身が銃床よりも高くマウントされています。

 写真中は、ハイリブタイプの上下二連です。これは、狙線の基準となる、銃身の上に取り付けられた「リブ」の高さを大きくとって、その分銃身を銃床に対して低く取り付けてあります。肩につく位置の前に銃身があるわけですから、銃口の跳ね上がりは少なく、ショックは後ろにガツンとくる感じになります。

 写真下は、上下二連の最新デザイン、シナジーです。特にハイリブというわけでもないのですが、機関部の高さを抑え、銃口の跳ね上がりが少ないデザインになっています。見た目もスマートで格好良いですね。


 もちろん、銃口の跳ね上がりが小さくても、ショック自体はあるのですから、それを身体で受け止めるか、跳ね上げでいなすか、どちらが良いかは射手の好みにもかかってきます。

 自分の銃の好みを考えながら、銃の形状を分析して、どの銃が良いか検討するのも、楽しいものです。

19:27 | 投票する | 投票数(3) | コメント(0) | トラックバック(0) | 射撃銃関連