自動の散弾銃の代表的メーカーとしては、レミントン、ベレッタ、ブローニング等があります。作動の良否については個体差もあるため、特に射撃用24グラム装弾に対応している銃をお求めの場合は、個別にお問い合わせをいただきたいのですが、機能的にはどの銃も似たようなもので、特に一番お客様が気になるであろう「あたる、あたらない」については、完全に腕次第です。なので、見た目やオプションを考えて、気に入った銃を選べばそれが正解だと思うのですが、一つだけ注意点。好みが明確に分かれるポイントとして、安全装置の位置があります。
上は銃器資料室「
Imfdb」から拝借した「ポンプアクションのみわけかた」の記事なのですが、安全装置についても分かりやすいので、良くご覧ください。
一番上のレミントンは、引き金の手前に安全装置が付いています。用心金の手前にある丸いポッチがそれで、安全をかけると右側に突起が飛び出します。
これ、実は銃を保持し、引き金に人差し指を伸ばすと、ちょうど指の腹に安全装置が触れる位置になります。つまり、引き金に触れると、確実に安全装置の位置も確認できるのです。解除する時は左側にポッチを押し込みます。ブローニングの自動銃やベネリもこれと同じ方式です。
真中はウィンチェスターですが、こちらはレミントン同形状の安全装置が、引き金の前に付いています。これは、ただ引き金に指をかけただけでは安全がかかっているかどうかは判りません。指を引き金よりも前に伸ばして、安全装置の突起に触れる操作が必要です。ちょっと不便なようですが、安全装置に触れた人差し指を、そのまま後方に滑らせて引き金にかける動作は、自然に速やかに行うことができます。ベレッタの自動銃もこの方式です。なお、いずれの機種も、左利きの人は安全装置の作動ポジションを反対側に組み替えることができます。
一番下はモスバーグの安全装置で、これは他メーカーではBPS(ブローニングポンプアクション)くらいでしか見られない、わりとマイナーなデザインなのですが、上下2連の安全装置と同様の、親指で操作するタイプです。右手親指で自然に操作できるポジションで、操作はスムーズです。この方式のメリットは、上下銃と自動銃を使い分ける場合に、操作ミスを防ぐことができるという点です。射撃では上下、猟では自動を使いたいという人にとっては特に便利だと思います。
射撃場では、発射してはいけない状況では弾を込めないので、安全装置を使う機会はありません。そのため、猟期のはじめなどは獲物を前にして安全装置を外し忘れるというミスも犯しがちです。そのため、自分の銃の安全装置に慣れておくということは案外大事なことなのです。
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