自動の散弾銃というのは、どこのメーカーのどの銃も、まあ似たようなものといえば似たようなものだし、別物だといえば別物だし、あれはこうでどれはどうだというのは難しいものです。
しかし、ある一定のお客さんには、まず間違いなくレミントンM1100がお勧めです。

レミントンM1100は、もちろん世界市場でもベストセラー、世界で一番、販売されている散弾銃なのですが、日本でも、1970年から80年代にかけて、現在よりも猟銃の所持許可が簡単だったころからのベストセラーで、どこの銃砲店でもほぼ間違いなく在庫があると思います。
在庫が多いということは、万一の故障の際にも修理してもらいやすいし、スペアパーツの供給、部品取りも安定しています。
M1100は安価で販売されていますが、その割には品質が良く、故障が少ない。また、銃床の木目が良い個体も結構見かけます。桁違いの量産が、一層のコストダウンと改良を進めているのでしょう。
アメリカ製品らしい、鉄の塊といったおもむきのガチャガチャした機関部、遊底を閉じたときの「シャキーン」という音は独特の心地よさがあります。ベレッタなどの合金の機関部は、重量は軽くできるのですが、閉鎖音は「シャコン」という、軽い感じのもので、これもつくりのよさを感じさせる、悪くないものなのですが、レミントンのそれは機械好きの人の琴線に触れるものがあると思います。
また、銃の重量が重いほど、射撃の反動は軽くなりますし、射撃姿勢や銃の振りを安定させやすいとも言えますので、一概に重いこと=デメリットというわけでもありません。ちなみにM1100の軽量版、11-87や11-96というバージョンもあります。
ただし、装弾の選択についてですが、クレー競技公式の24グラムでは、回転しない場合が多いです。M1100に適した28グラム装弾は、価格は1発当たり1円程度高いだけですが、入手できる銘柄が限られてきます。どうしても自動銃で24グラム装弾を使いたいというのであれば、ベレッタが一番無難な選択ということになると思います。24グラムだと回らないといわれているベネリでも、ちゃんと作動する場合もあるし、一概には言えないんですけどね…。